11月8日(金)はNHK Eテレで関連番組:にっぽんの芸能「追悼 野坂操壽の人と芸」(11月11日に再放送あり)


NHK Eテレで明日11月8日(金)に放送される日本古典芸能の番組「にっぽんの芸能」にて、今年2019年8月27日に逝去された箏曲家であり、作曲家であり、二十絃箏や二十五絃箏の開発者でもある、二代目 野坂操壽さん(のさか そうじゅ、旧芸名・野坂惠子)の追悼特集が組まれます。

8月27日に81歳で亡くなった文化功労者の箏曲家・野坂操壽。古典曲の継承に力を尽くすのみならず、50年以上現代邦楽の第一線で活躍し続けてきた。二十絃箏・二十五絃箏を開発し、百曲以上の新曲を委嘱初演。理想の音を求め、総局の可能性を大きく広げてきた。古典曲「残月」や映画音楽作曲家・伊福部昭作曲の「交響譚詩」などの演奏と山勢松韻や沢井一恵など関係者の証言を交え、野坂の魅力的な人柄と至芸をお送りする。(番組予告より)

番組内では伊福部昭の現代邦楽作品『二十五絃箏甲乙奏合〝交響譚詩〟』(にじゅうごげんそうかんおつそうごう こうきょうたんし)の演奏が放送されるとのことです。
この作品は、伊福部が1943年に発表した管絃楽曲『交響譚詩』を、野坂さんの希望をうけ、2001年に伊福部自ら高低二面の二十五絃箏で演奏できるよう編曲したものです。

野坂さんは伊福部門下のひとりで、伊福部の創作に大きな影響を与えた方でもありました。『物云舞』(ものいうまい)や『琵琶行』(びわこう)、『二十絃箏とオーケストラのための〝交響的エグログ〟』など、伊福部音楽の後期における重要な作品に箏曲や箏を使ったものが占めているのは、野坂さんの存在あってのことです。

NHKによってテレビ放送された『二十五絃箏甲乙奏合〝交響譚詩〟』の演奏は、2014年10月24日の同番組による特集「作曲家 伊福部昭の世界」の中で放送されたスタジオ収録のものと、2018年1月28日のEテレの番組「古典芸能への招待」で組まれた特集「“芸の真髄”〜箏曲〜」の中で放送されたライブ収録のものとがあり、このどちらかが放送されるものと思われます。
このふたつの演奏は、いずれも野坂操壽・野坂恵璃(小宮瑞代)の両氏によるものでした。

「にっぽんの芸能」での二度目の野坂特集(前回は2016年9月30日でした)が追悼企画となってしまったのは悲しいことですが……野坂さんの遺された演奏に耳を傾けつつ、その巨きな足跡を偲びたいと思います。

翌週11月11日(月)正午にも再放送が予定されています。
放送の詳細は番組公式サイト、または下記カレンダー情報にて。

■カレンダー情報

本放送日時:2019年11月8日(金) 23:00〜23:55

【2019/11/8】にっぽんの芸能「追悼 野坂操壽の人と芸」放送(NHK Eテレ)

再放送日時:2019年11月11日(月) 12:00〜12:55

【2019/11/11】にっぽんの芸能「追悼 野坂操壽の人と芸」再放送(NHK Eテレ)

■参考リンク

「にっぽんの芸能」公式サイト
「にっぽんの芸能」番組予告
Yahoo!テレビ.Gガイド

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